アーティストとして生活していた日系アメリカ人のマナは、その生活から離れたいと思い東京へやってきます。そこに、いつかアーティストになることを夢見る地方出身の日本人ハルと出逢います。彼女たちの苦難に向き合っていく姿や経験したことのない感情が溢れた時の戸惑いは、誰もが一度は感じたことのある「自分の変化」を思い起こさせ、同時にクィアな二人の国境を超えたどこか儚いロマンスはメジャーな映画ではあまり見られない物語となっています。そして、日本の方々にとって、マナの視点で映し出される「忘れていた日本の表情」を改めて感じて頂けるかもしれません。

東京の街角で出会った2人の女性が織りなす、気まぐれで不思議なラブストーリーをお楽しみください。

本作品は、ラヴェンナ監督が東京のアーティスト・イン・レジデンス滞在中に新たなプロジェクトのアイディアとして思いついたことから始まりました。映画制作や撮影に打ち込む中で映画におけるリプレゼンテーションの難しさに気付かされつつ、このアイディアは国境を越えた自主制作映画へと形作られていきました。